2017年7月【東京都】建築基準法第12条による特殊建築物定期報告に於ける外壁調査(外壁赤外線調査)
- 外壁赤外線調査
現地調査日 :平成29年7月
建物住所 :東京都
目的 :建築基準法第12条による特殊建築物定期報告に於ける外壁調査
調査対象面 :東面・西面・南面・西面
調査外壁面積:7000㎡
外壁材 :タイル
今回の赤外線調査の対象建物は、東京都新宿区の中心に位置し、建物の正面は明治通りに面する23階建(高さ78m)の建物用途としては、低層階は商業ビル・高層階はマンションで、4面共に総タイル貼り外壁です。
外壁タイルの全面打診等調査の目的は補修目的ではなく、12条での特殊建築物定期報告でした。
外壁の赤外線調査は補修目的としての詳細な調査としてはお勧め出来ない為、その場合は打診調査(打診調査でも費用を抑えることが出来るロープ打診調査)をお勧めしています。
今回調査対象の建物は、建物の所有者様がビルを建てた建設会社よりゴンドラを吊るして打診調査を行う方法での見積りを取られた所、1000万円程の見積書であった為、もっと安価に行う方法はないかと所有者様がインターネットでお調べになり、外壁赤外線調査の事をお知りになられ、弊社に連絡をされ、見積りのご依頼を頂きまして今回の業務が決まりました。
建物の4面の内、南面の一部は赤外線撮影が出来ない箇所がありましたが、その部分は隣のビルに隣接しており、12条の特殊建築物定期報告では調査をしなくても良い箇所でしたが、高層部分のみは遠く離れた(約100m)場所から赤外線撮影を行いました。赤外線撮影は天候の影響により2日間で行いました。高層の建物の為、高層部分は望遠レンズを使用して撮影を行いました。赤外線撮影が出来ない外階段内のタイルは打診調査を行いました。明治通りに面する建物の西面及び北面は明治通りの逆車線側の歩道や、中央分離帯から撮影を行いました。明治通り沿いには背の高い街路樹が多く植えられており、建物の正面からのみの撮影では建物の2階・3階部分で街路樹の陰になって撮影出来ない箇所が多くありましたので、街路樹をかわすように建物に対してカメラの水平角度が45度位の位置から通常の3倍程の枚数を撮影することにより全ての面を撮影する事が可能になりました。道路の築後十数年経過しているビルでしたが、赤外線調査及び打診調査の結果では、殆ど浮きと思われる箇所は見られず、外壁タイルの付着状況がとても良く、早急に補修を要するような箇所は全く見受けられませんでした。