ドローンを使った外壁調査に資格は必要?資格の種類や取得メリットを解説
近年はドローンの普及に伴い、さまざまな分野でドローンが活用されています。
その中でも外壁調査は、大幅なコスト削減や作業効率の向上といった点で注目されています。
一方で、ドローンを用いた外壁調査を安全に行うには、専門的な知識や技術が求められます。
ドローンの知識や技術を証明する国家資格として、無人航空機操縦者技能証明があります。また、ドローンの外壁調査では、赤外線建物診断技能士やITC赤外線サーモグラファー、第3級陸上特殊無線技士などの関連資格もあります。
このような資格を持っているスタッフがいるかどうかも、外壁調査点検の業者を検討するポイントの一つです。
この記事では、外壁調査にドローンを用いる場合の資格の必要性や、関連する資格の種類、メリットなどを紹介します。
ドローンを使った外壁調査に資格は必要?
ドローンで外壁調査を行う場合に、ドローンの操縦や外壁調査には高度な知識や技術が必要であるため、資格を持っている方が安心して調査が依頼できます。
また、民間の業者が発行しているドローンの操縦は可能ですが、将来的に資格取得が義務化される可能性もあります。
ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」とは?
ドローンの国家資格として、無人航空機操縦者技能証明があります。
ここでは、ドローン国家資格の概要や難易度、取得にかかる費用などを解説します。
ドローン国家資格の種類
ドローンの国家資格である無人航空機操縦者技能証明には、「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空機操縦士」の二種類あります。
一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の主な違いは、飛行できる空域や飛行方法です。以下の表に、それぞれの資格の違いをまとめています。
一等無人航空操縦士 | 二等無人航空機操縦士 | |
---|---|---|
飛行範囲 | 第三者上空での飛行が必須 | レベル1~3までの飛行が可能 |
許可・承認 | 国土交通省の許可・承認が必要 | 一部条件下において許可・承認が必要 |
レベル4飛行 | 可能 | 不可能 |
前提としてドローンの飛行形態には以下の4つのレベル分けが行われています。
- レベル1:目視内での手動操縦飛行
- レベル2:目視内での自動/自立飛行
- レベル3:無人地帯における目視外飛行
- レベル4:有人地帯における目視外飛行
レベル3までについてはどちらの資格でも飛行が可能となっていますが、レベル4については一等無人航空機操縦士のみ可能です。なお、レベル4飛行には、一等無人航空機操縦士の資格に加え、国土交通省の認証が必要です。
ドローン国家資格の難易度
一等無人航空機操縦士、二等無人航空機操縦士ともに合格率は公式に公表されていませんが、一等無人航空機操縦士の方が難易度は高めです。
二等無人航空機操縦士は、国土交通省の教本を参考に基礎的な知識や操縦技術を身につけることで取得できます。一方、一等無人航空機操縦士は専門性の高い知識と飛行技術が必要で、合格基準も厳しく設定されています。
なお、どちらの資格も「学科試験」「実地試験」「身体検査」が課され、すべてに合格する必要があります。資格の種類ごとの合格正答率は以下の通りです。
一等無人航空操縦士 | 二等無人航空機操縦士 | |
---|---|---|
学科試験の合格正答率 | 90%程度
(70問中63問以上の正解) |
80%程度
(50問中40問以上の正解) |
実地試験の合格正答率 | 100点の持ち点からの減点方式で80点以上の持ち点を確保 | 100点の持ち点からの減点方式で70点以上の持ち点を確保 |
一等無人航空操縦士の方が出題数や出題範囲が広く、さらに合格正答率も高く設定されています。
ドローン国家資格の取得にかかる費用
ドローン国家資格を取得するためには、以下の学科試験・実地試験と身体検査を受けるための費用や合格した後の申請費用が必要です。
一等無人航空操縦士 | 二等無人航空機操縦士 | |
---|---|---|
学科試験 | 9,900円 | 8,800円 |
実地試験 | 22,200円
(限定変更は20,800円) |
20,400円
(限定変更は19,800円) |
身体検査 | 19,900円
(書類提出の場合は5,200円) |
19,990円
(書類提出の場合は5,200円) |
合格後の新規申請費用 | 3,000円 | 3,000円 |
登録免許税 | 3,000円 | – |
また、ドローン国家資格を取得するにあたって登録講習機関に通う場合は別途講習費用が発生します。
講習費用は、一等無人航空操縦士の場合だと50万円〜80万円、二等無人航空機操縦士の場合だと15万円〜40万円程度です。登録講習機関に通う場合、卒業すると実地試験が免除となるため、学科試験と身体検査を受けるのみで資格を取得できます。
ちなみに、登録講習機関に通わず、指定試験機関でそのまま試験を受けて資格取得を目指すことも可能です。しかし、実際には難易度が高いことや専門的な知識、技術が必要であるため、登録講習機関に通って取得するケースが多くなっています。
ドローンを使った外壁調査に活用できる資格
ドローンを使った外壁調査に活用できる資格は、無人航空機操縦者技能証明以外にもあります。
ここでは、ドローンを使った外壁調査に活用できる3つの資格を紹介します。
赤外線建物診断技能士
赤外線建物診断技能士とは、建物の赤外線診断技能を持つ人材を認定する資格のことです。
厚生労働省の認定団体「一般社団法人街と暮らしの環境再生機構(TERS)」が資格の発行をしています。ドローン外壁調査を行う業者も多く取得しており、入札の際に求められることも多い資格です。
赤外線建物診断技能士になるとビルやマンション、発電所などで、赤外線サーモグラフィを利用して点検や調査を行えます。
なお、赤外線建物診断技能師に受験資格はなく誰でも受験可能であり、受験料は13,000円で、2回目以降の受験料は8,500円です。
市販のテキストが販売されていないため、研修を受けて試験を受けるのが一般的となっています。研修を受けて合格を目指す場合は、受験料とは別に5万円〜10万円ほど費用が必要です。
ITC赤外線サーモグラファー
ITC赤外線サーモグラファーとは、赤外線サーモグラフィを用いた劣化診断技術を認定する資格です。
FLIR(フリアーシステムズ)が発行しており、ITCはフリアーシステムズ独自の講習ではなくISO18436-7に準じた他国の講習機関とトレーサブルな内容になっております。
資格にはレベル1とレベル2があり、レベル1は赤外線サーモグラフィ入門使用、熱画像の解釈、熱科学の基礎、熱画像の解析技術、基本的な熱伝達の理解、定性的解析と定量的解析、電磁スペクトル、赤外線測定技術、放射エネルギーの交換、空間分解能といった内容の講義となっております。
第3級陸上特殊無線技士
第3級陸上特殊無線技士とは、5.7GHz帯の周波数の電波を扱うために必要となる、総務省が定める国家資格です。
特に、大型の産業用ドローンには5.7GHz帯の電波を使用する機体があり、その場合は電源を入れるだけでも第3級陸上特殊無線技士の資格が必要です。
受験資格はなく、合格率は70%〜80%であり、試験の難易度はそこまで高くありません。独学でもしっかりすれば試験に合格することも可能で、講習や研修を受けると1日の学習でも合格を目指せます。
また、国の認定を受けた養成講座を受講し、修了試験に合格することで、国家試験を受けずに資格を取得することも可能です。
ドローン関連の資格を取得するメリット
ドローン関連の資格取得にはさまざまなメリットがあります。
ここでは、具体的なメリットについて解説します。
ビジネスチャンスが広がる
ドローン関連の資格を取得することにより、ドローン操縦の技術に対して一定の信頼を得られ、ビジネスチャンスが広がるメリットがあります。
ドローン市場は目覚ましい成長を遂げており、建設や農業、林業、物流、災害など、さまざまな分野で需要が拡大しています。ドローンの有資格者の雇用拡大も広がっており、新しい分野の仕事への挑戦や新規事業開拓などにも最適です。
高レベルの飛行が可能になる
ドローン関連の資格でも、一等無人航空操縦士を取得するとレベル4飛行が可能となります。
レベル4飛行になると有人地帯における目視外での自立飛行が可能で、業務の幅をさらに広げることができます。ドローン宅配や救援物資の輸送、インフラ点検、測量など幅広い用途にドローンが活用でき、技術や知識の証明にもなるため信頼度も高まるでしょう。
なお、二等無人航空機操縦士はレベル3までの無人地帯での目視外飛行は可能ですが、有人地帯では飛行できません。そのため、有人地帯で目視外飛行するためには、一等無人航空操縦士を取得する必要があります。
一部の飛行申請を省略できる
ドローン関連の資格を取得するメリットは、一部の飛行申請を省略できることです。
ただし、ドローンの民間資格に関しては2025年12月より、飛行許可申請の簡略措置が廃止されているため注意しましょう。一部の飛行申請を省略するには、国家資格である無人航空機操縦者技能証明が必要です。
なお、飛行申請が省略できることで、申請の手間が省けるため、業務効率が向上するメリットがあります。
ドローン関連の資格を取得する方法
ドローン関連の国家資格を取得するためには、ドローンスクール(登録講習機関)や指定試験機関で試験を受験する方法があります。
ここでは、それぞれの資格取得の方法を解説します。
ドローンスクール(登録講習機関)に通う
ドローンの国家資格である無人航空機操縦者技能証明を取得する方法として、国土交通省に登録されたドローンスクール(登録講習機関)に通う方法があります。
国家資格を取得するためには、学科試験、実地試験、身体検査に合格する必要があり、ドローンスクールに通うと実地試験が免除となります。学科試験と身体検査は、指定試験機関で受験し、合格しなければなりません。
ドローンスクールのメリットは、プロからドローン操縦の知識や技術を学べることです。実用的な知識や技術が習得できるため、免許取得後も事業に活かすことができます。また、ドローンスクールによっては、専門のカリキュラムを受けることで民間資格の取得ができるところもあります。
指定試験機関で試験を受験する
ドローンの国家資格である無人航空機操縦者技能証明は、ドローンスクールに通わずに、そのまま指定試験機関で試験を受験することもできます。
ドローンスクールに通う場合に比べると、費用や時間を大幅に抑えられることがメリットです。
ただし、学科試験はテキストで独学可能ですが、実地試験は難易度が高く、ドローン操縦のスキルが求められます。そのため、実地試験を独学で合格することは難しく、ドローンスクールに通って実用的な技術を身につけるのが一般的です。
まとめ
ドローンを用いた外壁調査は価格を抑えられることや、非接触で広範囲を短時間に調査できるため、作業効率に優れるなどのメリットがあります。
ドローンの外壁調査に関する資格として、無人航空機操縦者技能証明や赤外線建物診断技能士、ITC赤外線サーモグラファー、第3級陸上特殊無線技士などがあります。
ドローンの外壁調査において資格を持っている業者は知識や技術、安全性の面で安心です。ドローンの外壁調査の依頼を検討する場合は、資格保有者が在籍する業者への依頼をおすすめします。
ドローンの外壁調査なら、Takaoプランニング株式会社におまかせください。
弊社では地上からの赤外線カメラ撮影に加え、ドローンを利用した外壁調査を行っています。ドローンによる撮影は、空撮実績のある二等無人航空機操縦士が撮影しており、安心してご依頼いただけます。また赤外線撮影においても赤外線建物診断技能士及びITC赤外線サーモグラファー(レベル1、レベル2)が撮影を行います。
また、外壁調査は現地調査から報告書作成まで一貫して対応し、オフィスビルや集合住宅、病院、ホテル、学校など幅広い建物の調査実績があります。
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