仮設足場不要 ドローンを活用した外壁調査の実施
先日埼玉県にてドローン調査を実施させて頂きました。
赤外線撮影ではなく可視画像を撮影していき、
外壁面のひび割れや爆裂、露筋、欠損等といった劣化の調査を行います。
比較的大きな建物ですので主にオペレーター、補助者3名で撮影をおこなっていきました。
1. ドローン外壁調査とは?
ドローン外壁調査は、建物の外壁をドローン(無人航空機)を使用して点検・診断する手法です。
従来の調査方法と比べて、短時間・低コストで効率的に点検できるため、近年注目を集めています。
特に、学校や病院といった敷地が広い建物では、安全性とコスト削減の観点から導入が進んでいます。
2. 従来の外壁調査方法との違い
(1) 仮設足場やロープ作業との比較
従来の外壁調査は、以下のような方法が一般的でした。
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仮設足場を設置しての打診及び目視調査
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ロープアクセス工法(以前はブランコ)による調査
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高所作業車、ゴンドラを利用した調査
これらの方法は、
〇高額なコスト(足場等の仮設費や人件費)
〇時間がかかる(数日~数週間)
〇作業員等の安全面のリスク
といった課題があります。
一方、ドローンを活用することで、これらの問題は解決できます。
3. ドローン外壁調査のメリット
(1) コスト削減
ドローン点検は足場の設置が不要なため、大幅なコスト削減が可能です。
特に、高層建物では大きなメリットがあります。
(2) 短時間での調査
従来の点検では数日かかることが一般的ですが、ドローンなら1日で調査完了できる場合もあります。
※しかし準備(段取り)及び画像の解析業務に時間はかかります。
(3) 高所作業の安全性向上
作業員が高所に登る必要がなくなり、安全面のリスクがゼロに近くなります。
(4) 精密なデータ取得
弊社が使用しているドローンには高解像度カメラ・赤外線カメラが搭載されており、
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ひび割れ、爆裂といった劣化
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※赤外線画像の場合
といった問題を可視化できます。
(5) アクセス困難な場所の調査が可能
狭い路地や高層部など、通常の方法では点検が困難な場所でもドローンなら調査可能になる場合もあります。
4. ドローン外壁調査の準備~報告までの流れ
① 事前準備・打ち合わせ
調査対象の建物の構造・周辺環境・調査目的を確認します。
② ドローン飛行計画の策定
航空法や安全基準に基づき、適切な飛行計画を立てます。
③ ドローンによる撮影・データ収集
ドローンを飛行させ、
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外壁の写真・動画撮影
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赤外線カメラによる温度分布測定
などを実施。
④ 解析・レポート作成
撮影データを解析し、
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劣化状況の評価(図面、写真、数量等)
をまとめた報告書を作成します。
5. ドローン外壁調査の注意点、デメリット
(1) 法規制の遵守
ドローンの飛行には航空法・小型無人機等飛行禁止法・電波法などの法律が適用されるため、許可申請が必要な場合があります。
(2) 天候の影響
強風・雨天時は飛行できないため、天候に左右される点も考慮が必要です。
(3) プロのオペレーターによる運用
<経験豊富なドローン操縦士(パイロット)>が操作することで、安全かつ精密な調査が可能になります。(弊社では二等無人航空機操縦士が調査をさせて頂きます)
6. まとめ:
ドローン外壁調査は建物調査、メンテナンスの常識となりつつあります!
ドローンを活用した外壁調査は、
✅ コスト削減(足場不要)
✅ 短時間で完了(ほとんどの建物は1日で調査可能)
✅ 安全性向上(高所作業不要)
✅ 高精度な診断(高解像度&赤外線カメラ)
といった大きなメリットがあります。
特に、学校、団地、病院、 といった敷地が広い建物の外壁点検では、 効率的なドローン調査が適している傾向があります。