2016年5月【兵庫県神戸市】建築基準法第12条による特殊建築物定期報告に於ける外壁タイル・モルタル調査(赤外線調査・打診調査)
- 外壁赤外線調査
現地調査日 :平成28年5月 晴れ
建物住所 :神戸市中央区
目的 :建築基準法第12条による特殊建築物定期報告に 於ける外壁タイル・モルタル調査(赤外線調査・打診調査Ⅸ)
調査対象面 :東面・西面・南面・北面
調査外壁面積:2,800㎡
外壁材 :タイル・一部モルタル
場所は神戸中央区の閑静な住宅地にあり、竣工後約30年経過のRC造5階建てで建物の用途は宿泊施設です。 今回の外壁調査目的は、建築基準法第12条による特殊建築物定期報告に於ける外壁全面のタイル及びモルタルの調査(メインは赤外線カメラによる外壁調査)です。 調査当日の天候は晴れ、最高気温29.3℃、最低気温18.1℃。 赤外線撮影は通常通り、9時から東面、11時頃から南面、13時頃から北面、14時過ぎ頃から西面の撮影を行いました。対象建物に隣接する建物はなかったので比較的容易に撮影を行う事が出来ました。
神戸は1995年(平成7年)1月17日の午前5時46分に発生した阪神淡路大震災により、甚大な被害を受けた建物が多く現存する街です。調査対象の建物も大地震による大きな被害を受けたであろうと思われますが、外観(タイルやモルタル)は当然既に補修されており目視では分かりかねますが、赤外線カメラによる調査では、補修跡と思われる温度差が所々で確認できました。
樹脂注入を行って補修をした壁面の赤外線解析画像では、タイルの目地に樹脂注入をした箇所がいくつも円形になって現れることによって判別できます。(添付画像参照) 建物ではありませんが、敷地内の擁壁(土地は傾斜地である)に幅30mm程、長さ1m程の大きなひび割れが確認できたので、12条報告では対象外ではありますが、報告書には写真と共にコメントを記述しました。タイルの浮きは所々に見られましたが、緊急に補修を要する劣化損傷ではないと判断しました。